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放射線技術科

核医学検査

CT・MRI検査は主に臓器の形態異常を調べるのに対し、核医学検査は投与された放射性医薬品の分布や集まった量および時間の経過でどのように変化していくか、といった情報から臓器や組織形態だけでなく、機能や代謝状態などを評価することができる検査です。
核医学検査はアイソトープ検査またはRI(アールアイ)検査とも呼ばれ、特定の臓器や組織に集まりやすい性質を持った放射性医薬品を患者さんに投与します。
投与された放射性医薬品が目的の臓器や組織に集まったところで、そこから放出される放射線(ガンマ線)を専用のガンマカメラを用いて体外から検出しその分布を画像化します。
放射性医薬品の分布を画像にすることをシンチグラフィといい、得られた画像をシンチグラムといいます。

核医学検査

Symbia Evo Excel (SIEMENS社製)

核医学検査

骨シンチグラフィ

放射性医薬品を投与してから約2〜4時間後に全身の骨の画像を撮像し、がんの骨転移・外傷等による微小骨折など、X線検査ではわかりにくい様々な骨の状態を詳しく調べることができる検査です。

骨シンチ

※正常な方の画像です。病変等があると薬剤が集まり黒く描出されます

心筋血流シンチグラフィ

心筋血流シンチは、心筋に栄養を運ぶ血液の流れをみる検査です。
心臓の状態や動きを調べ、狭心症や心筋梗塞・心筋症などの病気の有無やその程度を診断します。
この検査では普通の状態(安静時)と運動あるいはお薬を使って心臓に負荷をかけた状態(負荷時)での2回撮像を行います。もちろんその時の状態をみるので放射線医薬品を2回投与し、図に示すような画像から心臓に負荷がかかった時に血流の流れがどの辺りで悪くなっているのかを調べます。

心筋シンチ
心筋シンチ

オレンジの所が血流の豊富な部分であり、安静時に比べ負荷時に血流が落ちています

脳血流シンチグラフィ

脳の多くの病気は、血流の異常を伴っています。
脳血流シンチは脳血流のわずかな変化を見つけるための検査です。 脳梗塞・てんかん・認知症などの診断に非常に有効です。

脳血流シンチ

赤い部分が脳の血流が落ちている部分です

シンチグラフィを受ける際の注意事項

食事・飲み物の制限等、前処置が必要な検査があります。詳細は検査予約表に記載していますので事前によく読んでご確認ください。
検査によっては服用中のお薬が制限されているものがあります。詳細は担当医にご確認してください。
妊娠中や妊娠の可能性のある方は検査予約時にお申し出ください。原則として検査は受けられません。
検査当日は患者さんごとに放射線医薬品を準備しています。当日のキャンセルはご遠慮ください。