患者さんを中心とした医療の質の向上をめざします

放射線科

放射線科 特長

スタッフは常勤医6名、非常勤医6名、(うち治療専門医2名)で業務を行っています。
機器はマルチスライスCT2台、3.0テスラMRI装置1台、1.5テスラMRI装置1台、血管撮影装置(DSA)2台、マンモグラム、核医学ガンマカメラ1台、PET/CT 1台、放射線治療装置1台を備えています。

学会認定施設

日本医学会放射線学会 放射線科専門医修練機関
日本放射線腫瘍学会 認定施設

放射線診断

画像はすべてコンピューター管理下となっており、診断専門医が読影し、迅速にレポートを作成していますので、患者さんは必要があればその日のうちに主治医からの結果説明も受けられます。
また、他の医療機関からの撮影依頼も受けており、こちらも迅速にレポートを作成しています。
さらに当科にはIVR指導医もおりますので、他科からの依頼でIVR治療も行っています。

CT

最新鋭のDual-Source CTを導入しており、心臓や抹消血管などさまざまな部位の撮影に対応しています。
冠動脈はじめそのほかの動脈のCTangiographyや3D再構築にも力を入れています。

MRI

最新鋭の機器を導入し、より詳細な病原把握が可能になりました。
開口部も少し広くなり、体格の大きな方や閉所が苦手だった方にも安心して検査を受けていただくことができます。

マンモグラム

認定医が読影しています。

核医学

骨シンチグラフィ、ガリウムシンチグラフィの他に脳血流シンチグラフィや腎動態シンチグラフィ、心筋シンチグラフィなどの機能シンチも行っています。
また、負荷心筋シンチグラフィ、リンパ管シンチグラフィ、甲状腺シンチグラフィも行っています。

PET/CT

診療用はもちろんのことPET/CT健診にも力を入れています。
診療用のPET/CTに関しては保険適応となる疾患が国から定められていますので、主治医からの情報提供書を参考に保険・自費の見極めをさせていただいています。

 ◎診療・PET/CT検査(医療機関の方へ)はこちら

 ◎PET/CT健診(健診センター)はこちら

放射線治療

現在のがんの治療の3本柱は、外科的切除(手術)、化学療法(抗がん剤)、放射線治療です。どの種類のがんも、この3つの治療方法から適切な治療方法を選択し、ときには組み合わせて治療します。外科的切除および放射線治療は、病気の場所に絞った治療(局所治療)ですが、化学療法は全身治療です。
放射線治療は全世界的に用いられている治療方法であり、ほかの2つの治療と比べると、比較的、体への負担が少なく、高齢者や、他に基礎疾患があり、手術や強い抗がん剤が難しい患者さんに対しても施行可能な治療です。
放射線治療にもいろいろな種類がありますが、当院で施行しているものは、体の外側から、病気の場所にX線(レントゲン線)や電子線を照射する外照射治療です。

放射線ががん細胞に照射されると、がん細胞の遺伝子が障害を受け、増殖できなくなるため、がん細胞数が減少し、病気が徐々に縮小していきます。がんのまわりの正常な細胞も障害を受け、副作用という形で症状が現れますが、正常な細胞は、壊れた遺伝子を自分自身で修復することが可能なので、副作用は放射線治療終了後、回復していきます。

一度に必要な放射線を全部照射すると、副作用が強いため、必要な放射線を複数回にわけて、毎日少しずつ照射する方法をとることが一般的です。患者さんは毎日1回、週に5回(土日祭日は休止)の治療を受け、最終的には、10回~30回程度の外照射が施行されます。
放射線治療で使用するX線や電子線は、リニアック(直線加速器)と呼ばれる装置から供給されます。当院では、2018年にこの装置を更新し、より精度の高い治療(強度変調放射線治療:IMRT)も可能となりました。現在、年間、200人以上の患者さんが、さまざまながんに対して放射線治療を受けています。
主な対象疾患は、乳癌や前立腺癌、肺癌などですが、どんな場所のがんに対しても、放射線治療が有効な場合が多いです。また、ほぼすべてのがんに対する放射線治療は健康保険および高額医療制度の適応です。 放射線治療は複数のスタッフがそれぞれの役割を担い、力を合わせて施行しています。医師はもちろんのこと、日々の患者さんの状態の把握や心のささえとなる看護師、実際に日々の放射線治療を施行する放射線技師、照射技術を物理学的見地から支える医学物理士など、チーム医療が実践されている典型的な例です。チーム一丸となって、より精度の高い効率の良い治療、副作用の少ない治療を患者さんに届けようと日々努力しています。また当院全体で、がん患者さんをいろいろな面から支える体制を構築しています。

放射線治療の流れ

  1. 放射線治療外来の受診・診察
    放射線治療では、初回に受診された際、放射線治療の詳細や副作用等を放射線治療専門医が説明します。その後、具体的な日程を相談し、必要な検査等の予約を取ります。また、放射線治療を施行中の生活上の注意等を看護師が説明します。
  2. 治療ための準備
    実際の放射線治療を行うための準備として、照射したい部分のCTを撮像し、照射すべき部位や周囲の照射を避けるべき臓器等をコンピューター上で指定し、照射方向、照射範囲の大きさ、放射線量(線量および回数)を決め、体に放射線が照射された場合にどのような線量の分布になるかを模擬計算(シミュレーション)していきます(治療計画)。
    模擬計算で病気の治療に必要な放射線量が照射されているか、周囲の臓器に規定以上の放射線が照射されていないかなどを検証し、照射方法が決定されます。照射の範囲や回数等は病気の部位や種類、進行度毎に異なります。前立腺癌では36回、乳癌の術後では25回の場合が多いです。
  3. 放射線治療に実際に通院
    完成した照射計画が患者さんの体に合うかどうかを照射開始日に実際の照射台上で確認し、体に目印となる線をつけます。日々の照射は、この目印の線をもとに、照射したい場所にずれなく照射するという作業の繰り返しです。実際の放射線の照射は毎回、数分程度ですが、この線をあわせたり、レントゲンで位置を確認するために5~10分ほどの時間がかかります。
    照射開始後、2週間(10回)から3週間(15回)ほどで、副作用が出始める場合もありますが、副作用は個人差が大きく、必ず出るものではありません。副作用の状態を確認するために、照射施行中は定期的に放射線治療医が診察を施行し、必要な場合はお薬の処方などを行います。
  4. 放射線治療終了後
    放射線の効果は、決められた回数をなるべく休止しないように、最後まで完遂してはじめて期待できるものです。1日照射した後すぐに目に見えてくるものではありません。少なくとも、2週間~3週間照射を続けないと明らかな変化は認められないことが多いです。また、照射後1か月~2か月ほど、効果は持続しますので、全照射終了時に病変の縮小が目覚ましくなくとも、経過を見ていただくことが重要です。
    照射中に起こった副作用は終了後2週間~1か月ほどで治まることが多いです。その間は、投薬などを継続し、経過をみていただきます。

放射線治療の例

前立腺がん:根治照射

以前は、通常の外照射治療として、同じ強さのX線を6方向から照射し、36回の治療を7~8週間かけて行っていましたが、2019年より強度変調放射線治療(IMRT)という新しい技術を用いた放射線治療を開始しました。
IMRTでは、照射するX線の強さを変化させながら、照射器を体の周りで360度回転させて照射し、36回の治療を7~8週間かけて行います。この技術を使うことで、照射したい部分により限局した照射が可能となり、周囲の正常臓器への放射線をより減らすことができるようになります。
前立腺がんに関しての詳細は、国立がん研究センターがん情報サービスが非常に詳しく、わかりやすい内容です。ご参照ください。

※国立がん研究センターがん情報サービス →リンク(別サイトが開きます)

乳がん:外科治療(手術)の後、再発を防ぐための照射

乳がんに対し、乳房温存術が施行された場合、術後、再発を防ぐために残存乳房に放射線治療を受けていただくことが推奨されています。この場合の放射線治療は、残存乳房に照射器を斜めに倒して、2方向から照射する接線照射という方法がとられます。25回の照射を5週間かけて行います。
これに対し、乳房切除術が施行された場合は、手術前の病気の状態に応じて、術後の胸壁やリンパ節領域に再発を防止するために、胸壁および鎖骨上窩(鎖骨の上のくぼんだところから下頸部)に放射線治療を施行することがあります。胸壁は上記と同じ接線照射という方法を用いて2方向から照射しますが、鎖骨上窩は前方1方向から照射します。どちらの部位も、25回の治療を5週間かけて施行します。
乳がんに関しては、国立がん研究センターがん情報サービスが非常に詳しく、わかりやすい内容です。ご参照ください。

※国立がん研究センターがん情報サービス →リンク(別サイトが開きます)

肺がん

肺がんは初期である場合は、外科手術をすることもありますが、縦隔のリンパ節に転移があるような場合には、放射線治療と化学療法を併用して治療を行うことが多いです。この場合の放射線治療は、肺の病変および縦隔リンパ節に対し2~4方向から照射します。30~33回の治療を6~7週間かけて行い、同時期に化学療法を決まった期間で施行します。
初期の肺癌で、他の病気などのために全身麻酔が不可能であるため、手術ができない場合に、肺の病変部のみにしぼって放射線治療を施行する場合もあります(定位照射:SRT)

緩和照射

骨転移の痛みをとるための照射、脳転移による症状の進行を抑制するための脳全体への照射(全脳照射)、食道がんや肺がんによる気管支や血管の圧迫を解除するための照射、病変からの出血を抑えるための照射など、病気により引き起こされる様々な症状を緩和するために照射を行うこともあります。
これは完全に病気を治すための治療ではありませんが、患者さんのつらい症状をとるためには有効であることが多いです。

放射線科 スタッフ紹介

主任部長 西村 竜子 (にしむら りゅうこ)

診療科 放射線科
役 職 主任部長
専門分野 乳腺診断
資格・認定 日本医学放射線学会・放射線診断専門医
検診マンモグラフィ読影認定医
日本核医学会・PET核医学認定医

部長 中村 香織 (なかむら かおり)

診療科 放射線科
役 職 部長
専門分野 放射線治療
資格・認定 日本医学放射線学会・放射線治療専門医・研修指導者
日本放射線腫瘍学会・放射線治療専門医
日本がん治療認定医機構・がん治療認定医

医長 松尾 有香 (まつお ゆか)

診療科 放射線科
役 職 医長
専門分野 放射線診断一般
資格・認定 日本医学放射線学会・放射線治療専門医
日本核医学会・核医学専門医

医長 棈松 沙織 (あべまつ さおり)

診療科 放射線科
役 職 医長
専門分野 放射線診断一般
資格・認定 日本医学放射線学会・放射線治療専門医
日本核医学会・PET核医学認定医
検診マンモグラフィ読影認定医
日本IVR学会・IVR専門医

医長 中川 惠子 (なかがわ けいこ)

診療科 放射線科
役 職 医長
専門分野 放射線治療
資格・認定 日本医学放射線学会・放射線治療専門医・研修指導者
日本放射線腫瘍学会・放射線治療専門医
日本がん治療認定医機構・がん治療認定医

医員 井上 達朗 (いのうえ たつろう)

診療科 放射線科
役 職 医長
専門分野 放射線診断一般
資格・認定 日本医学放射線学会・放射線診断専門医

(非常勤) 松田 亮 (まつだ りょう)

(非常勤) 舘野 展之 (たての のぶゆき)

(非常勤) 伊藤 真弥 (いとう しんや)

(非常勤) 植野 映子 (うえの てるこ)

(非常勤) 大沢 文子 (おおさわ あやこ)

(非常勤) 順天堂大学 放射線科診断医師